10月14日、第9回目のセンターの総会が開かれました。障害者から12人が、健常者からは14人が参加しました。→総会基調
2003年に障害者の制度が措置制度から支援費制度に変わることもあり、そこから論議されました。新自由主義体制の移行が日本でも進行していること、労働者の低賃金化・無権利化が背景にあるということから、話しをしようとしました。
今まで、障害者を取りまく情勢としてこのような話しをしたことは無く、また事務局の説明のしかたにも問題があり、話しは今ひとつ盛り上がらないものになりました。
こうした社会の変化に対し、「自分の生活がどのように変わるのだろうか」という質問が、施設の障害者から出され、少し論議になりました。全国の障害者団体の動きは、支援費制度賛成が圧倒的に多く、私たちのように反対を唱える障害者団体は限られています。その理由は、障害者が福祉企業を選べるという幻想を信じているからだろうと話されました。
また、会員である労働者からは、労働者の現状が報告されました。
障害者のおかれている現状に対し、あまりにもセンター全体が不勉強であったことは分かりました。
以上の話しをふまえて、新自由主義体制に歯止めをかけるものとしてグループホーム運動があること、障害者が自らつくりだすものを行政が保障していくという新しいシステムを生み出しつつあるということが確認されました。
また、支援費制度については12月に行われる施設交流会でもう一回やりましょうとも話されました。
来年度の活動方針としては、引き続きグループホーム建設運動を推進すること、反戦運動を学生・労働者と一緒になって推進すること、これらが確認されました。これら取り組みをこれからもがんばりましょう、ということで総会は終わりました。
総会・ダイジェスト
契約制度へ不安うきぼり
グループホーム運動の意義を確認
第1号議案 情勢
議案では、2003年からの契約制度の導入が、新自由主義の福祉削減・資本防衛であること、そのもとがさらに安くこき使いたいという労働者政策にあることが指摘されました。
質疑では、障害者がヘルパーを選んでいくようにしたらいいのではと意見が出ました。
これに対し事務局は「多くの障害者団体はそんな意見だが、行政からかちとってきた様々な福祉が無くなり、障害者が自腹を切る時代が来るのでは」と答え、また労働組合の人は「市場原理で安くするとは賃金を安くするということ。介護保険制度のもとでコムスンなどは、もうからない地域からはどんどん撤退し、もうからない家事中心の介護はやめていっている。これで障害者が選ぶことはできるのだろうか」と、老人介護の現状が報告されました。
続いて、施設はどう変わるのかと質問が出、事務局は「そんなに変わらないだろうが、障害の重さによって障害者が施設に選ばれるようになるのでは」と答えました。
また、施設障害者から「おとなしくしていないとお金がいる、と寮母さんに言われた」と報告があがり、「障害者の要求を抑えこむためでは」と事務局は答えました。
第2号議案 運動報告
グループホーム設置を求める行政交渉、サマーキャンプ代替企画、施設交流会、事務局通信発行、これらの総括が出されました。グループホーム交渉は、障害者が多数交渉に参加し続け、それぞれの思いを表現してきたことが成果を生みだしたことが指摘されました。また、措置制度のもと、最後まで仕事をやりきる経験を奪われてきた障害者が、最後まで仕事をやりきることを追求する姿勢の継続がうたわれました。
グループホーム交渉について、「この成功は全国どこでも適用されるものか、ここだけのことなのか」と質問があがり、「県のプランに組みこまれるので、いずれ何らかの制度がつくられると思う」と事務局が答えました。
また「グループホームだと施設としての予算枠にしばられるので損では」と質問があがりましたが、「私たちの取り組みをどう制度化するかは、行政に考えてもらおうという姿勢だ」との考え方が事務局から示されました。
第3号議案 運動方針
運動方針としては、(1)多くの人たちとグループホーム運動を推進すること。新たな障害者の自立をかちとること、(2)障害者・労働者・学生との連帯を求めて闘うこと、(3)差別の極限である戦争に反対すること。が提案されました。
各委員会報告
■ 施設委員会
委員から「委員長に責任を負ってもらうことを大事にしてきた。表現するという、障害者の奪われてきたものを奪還する闘いと位置づけている。こうしないと施設から住居が移っただけになる」と説明がありました。
12月に施設交流会を取り組むことが報告され、会場からは私の園にも来て下さいと意見が出ました。
■ 介護委員会
委員長から、介護者を深夜までつき合わせたのは自分で、このことに向きあって、介護委員会の再建に取り組みたい旨が表明されました。
■ 「雑草」編集委員会
委員長からこの間の「雑草」発行のストップが自分の無責任さのせいで、編集会議を再開したいと意思表明されました。
第4号議案 会計報告
財政のひっ迫が報告され、会費納入がよびかけられました。
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