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5月28日県庁交渉報告

グループホームの意義認める
建設に向け一歩踏みだす

 

 

 去る5月28日月曜日、山口県福祉課および住宅課に身体障害者むけのグループホーム建設要望をしました。車イス障害者13名と健全者12名、さらに社民党と民主党から県会議員が参加され、会議室はうめつくされました。近年まれにみる大人数の結集でした。交渉はまず要望書(同封したもの)をよみあげ、ついで各参加者はみずからの体験とグループホームの必要性をかたりました。→要望書
 交渉のなかで、福祉課主幹三輪さんも、こちらの意義について「そちらのグループホームの必要性については十分分かりました」「2003年からの障害者いきいきプランにもくみこむことも検討しましょう」という回答をいただけました。また、「制度化する前にモデル事業として、はやめにはじめることも検討したい」という発言もひきだしました。はじめの目的だった、身体障害者の集団生活の意義をみとめさせるというところをはるかにこえる回答をいただくことができました。
 これから県の「障害者いきいきプラン」策定に当事者として参加していこうと思います。市に対しては、具体的なグループホームづくりの交渉をしていかなくてはなりません。会員のみなさん、ご支援・ご協力を、よろしくお願いいたします。
 

解説 県交渉にいたる経緯

 昨年、事務局でグループホームの建設を求める対市役所交渉をおこないました。そのときの山口市の回答として「国の動向を見て」と上をうかがうような返事がかえってきました。
それで県に自分たちの生活を認めてもらおうと、県と交渉をすることにしました。たしかに福祉の実施主体は市町村であるけれども、県が身体障害者にもグループホームが必要であると認めれば、市もすこしは動かざるをえないと思います。また、県が私たちの意見に理解をよせてもよせなくてもどちらにしても、世論に訴える材料としては十分な材料となると考えたからです。
 それと施設・地域をつらぬいた、障害者の結集する取り組みの実現を目指したのもあります。施設から自立する拠点としてのグループホーム、という位置付けを施設交流会の中でも話しましたが、グループホーム建設を求める県庁交渉こそが、県下のさまざまな障害者が一緒に取り組めるものになると考えたのです。
 この2つの考えから、28日の県庁交渉をみなさんによびかけたのです。
 

参加者の感想

 今回の交渉は、昨年5月におこなわれた、市役所への要望書の回答があまり積極的な内容ではなかったため、解放センターが関係をもっている県下の障害者によびかけて、あらためて県知事に要望書を提出し、福祉課と住宅課に直接障害者の声を聞いてもらうことになりました。
 そこで私たちが何で集団生活を必要としているのかを、障害者一人一人話し、グループホームの必要性を訴え、福祉課もそのことについては前向きに考えているようであった。
 最後に私の経験について話せば、山口で20年間一人で家を借りて、障害者運動をやってきた。けれど、5年前に体を壊して寝たきり状態になって、ベッドからおきあがることさえできなくなって、これからどうやって生きていけばいいのか分からん状態におちいった。それをみかねた介護者がアルゴに連れてきた。最初は嫌だったけれど、ほかの障害者とか介護者にはげまされて、今では長時間車イスにすわることができるようになって、健康的な生活をおくれるようになったことが、私にとってのメリットであるといえる。
 今回の交渉については、県からひきだした自立支援事業とか、「障害者いきいきプラン」の中にグループホームをくみこんでいくということが確認されたから、それなりに評価できる内容であった。これから本格的な市役所との交渉にはいっていかなければならないと思う。(藤井彰)